光硬化工法について

光硬化工法とは、既設管にライナー材を引込み、内側から光を照射する事によって硬化・更生する管路更生工法です。
施工性に優れ、また性能的にも塩ビ管と同等(n=0.010)の水理性能を確保し、レベル2地震動でも流下機能を確保できる耐震性を持つなど高い性能を持ちます。
光硬化工法協会の更生材料にはアルファライナー、アルファライナーHおよびFRP内面補強があり、口径や更生・補修箇所の距離など作業現場に応じて使い分けます。

適用範囲

本管スパン更生

アルファライナー工法

適用管種:
塩ビ管、ヒューム管、陶管、鋼管、鋳鉄管 等
適用管径:
本 管…150mm~φ1000mm(自立管φ150~φ800mm)

アルファライナーH工法

適用管種:
塩ビ管、ヒューム管、陶管、鋼管、鋳鉄管 等
適用管径:
本 管…150mm~φ1000mm(自立管φ150~φ900mm)

本管部分更生

FRP内面補強工法(熱硬化・光硬化共通)

適用管種:
陶管、鉄筋コンクリート管、塩ビ管(VU・VP)、FRP管 等
適用管径:
【本 管】
●φ150mm~φ700mm
  補修幅 標準40cm (30・50cm)(熱・光)
●φ150mm~φ400mm
  補修幅 ロング100cm(熱)
 φ200mm~φ300mm
  補修幅 ロング100cm(光)
●φ750mm~φ1500mm
  補修幅 標準40・60cm(熱)

 

 
 
適用管径:
【取付管接合部 (一体型)】
●φ150mm~φ700mm
  補修幅 標準40cm (本管部))(熱・光)
  補修高さ 標準12cm (取付管部)
  (取付管径 呼び径 φ100~φ200)

取付管更生

光硬化取付管ライニング工法

適用管種: 陶管、鉄筋コンクリート管、塩ビ管(VU・VP)、FRP管、Z管、鋼管 等
適用管径:【本 管】φ100mm~φ200mm (φ250mm)

マンホール更生

バーティライナー工法

種類: 組立マンホール、現場打ちマンホール
形状: 円形
マンホール径: 呼び径900(1号)、呼び径1000
マンホール深さ: 5m以下

ます更生

ます更生工

適用ます内径:【熱硬化】φ350、φ400、φ450、φ500
       【光硬化】φ350

施工メリット

  • ●掘削無しで施工可能
  • ●建屋内・狭い所でも施工可能
  • ●昼夜を問わず計画時間内で施工完了
  • ●材料の保存期間が3ヶ月と長く施工日時の変更にも対応
  • ●CO2の発生量が極めて少ない
  • ●浸入水があっても施工可能
  • ●ライナー厚さは現場条件に合わせて選択
  • ●硬化後の収縮が極少で硬化直後の管端処理にも支障なし
  • ●工期短縮により近隣住民への影響が少ない
  • ●道路占用時間の最小化、交通渋滞解消
  • ●硬質塩化ビニル管の更生が可能!
  • ●雪中での施工が可能

> 施工上の特長はこちら

雪中での施工風景(本管スパン更生の場合)

作業性の改善(本管スパン更生の場合)

高い作業性を有し、スピーディな施工を実現します。

8時間での光硬化の施工可能延長(例)

呼び径 厚み(mm) 光照射装置仕様 施工延長(m)
200 5 1000W×6灯 180
250 5 1000W×6灯 177
300 5 1000W×6灯 136
350 6 1000W×6灯 133
400 6 1000W×6灯 127
450 7 1000W×6灯 107
500 8 1000W×6灯 66
600 10 1000W×6灯 45
700 13 1500W×6灯 22
800 15 2000W×6灯 20

※施工延長は現場状況によって変わります。

農業分野

農水パイプラインの老朽化に効果を発揮する光硬化工法。優れた施工性と性能で老朽管を新管同様に更生します。

農業分野における施工手順

施工全体の手順

光硬化工法の施工手順

■ 引込工 | 既設管内に更生材を引込み挿入します。

■ 拡径工 | 圧縮空気で更生材を拡径します。

■ 硬化工 | 管内に引き入れた光照射装置を走行させ、更生材に光を照射して硬化させます。

■ 管端処理

構造計算

更生管の設計にあたっては、農林水産省構造改善局発行の土地改良事業計画設計基準設計「パイプライン」 基準書・技術書の設計基準書に基づき計算します。

農業用水用 内圧試験報告書

更生工法端末処理部の内圧試験結果報告書はこちらから
ダウンロードできます。

PDFダウンロード

流速係数C

光硬化工法の材料は、硬質塩化ビニル管と同等であるため、流速係数Cの標準値は150です。

民間工事・工場分野

光硬化工法は、民間工事・工場の分野でもその施工性の高さ、優れた性能を発揮します。ここでは工場分野におけるメリットなどをご紹介します。

工場排水管は、長年の使用により劣化が起きている場合があります。配管トラブルが発生してしまった場合、多大な費用がかかり、操業も停止する事態にもなりかねません。さまざまな配管に対応する光硬化工法は、工場内の劣化・腐食・老朽管路更生に最適です。

工場内の配管・管路からの漏水にご注意

水質汚濁防止法・同令は、特定施設を設置している特定事業場からの公共用水域への排出および地下水への浸透を規制しています。

光硬化工法は、雨水汚水排水管・工場排水管・処理水管・内圧管など工場内の配管に対応し、適切な更生が可能です。

施工の流れ

まずはTV カメラ等をつかって配管内を点検。老朽箇所を確認し、その結果、補修計画を立案します。

老朽化・劣化した配管の内部に新しい管を作る事で配管の性能を回復させる工事です。

施工の様子